モハメッド6世国王陛下御即位24周年 倉光大使祝賀メッセージ

令和5年7月30日
 
モハメッド6世国王陛下の御即位24周年という慶事に際し、国王陛下、王室の皆様及びモロッコ国民の皆様に対し、心からお祝い申し上げます。
 
1956年のモロッコ独立以降、日本とモロッコが、皇室・王室間の交流を始め、様々なレベルでの活発な交流を通じて、これまで良好な二国間関係を着実に構築してきたことを大変嬉しく思います。とりわけ、1991年に我が国から皇太子殿下(当時)が御訪問され、2005年11月にモハメッド6世国王陛下を国賓としてお迎えしたことは、両国にとって歴史的に重要な出来事となりました。

ここ十数年の間に、中東・北アフリカ地域は、大きな変動の時代を経験しました。モロッコはその中において、モハメッド6世国王陛下の指導の下、民主化促進や産業の多様化・付加価値化の実現に尽力した結果、今では政治・経済・社会的に最も安定した国の一つとなっています。
 
モロッコの安定を享受して、近年、両国の経済関係はますます緊密化しています。今日、70社を超える日系企業がモロッコに進出し、モロッコにおける民間部門最大の雇用主になる等、両国は互恵関係を築いています。我が国としては、既に良好な経済関係を更に強化するとともに、政治・社会・文化など多岐にわたる分野で、両国のパートナーシップ関係が一層強化されることを強く期待しています。

また、この機会に、我が国は、「西サハラ」問題が、国際連合の枠組みの下、当事者間の交渉により早期に平和裡に解決されることが重要との立場を改めて表明し、国連事務総長及びスタファン・デ・ミストゥラ国連事務総長西サハラ担当特使による仲介努力を支持します。この関連で、我が国は、2007年4月11日に国連事務総長に提出されたモロッコの提案に留意し、安保理決議第1754号を含む関連する安保理決議に表明されているとおり、本件の解決に向けてプロセスを前進させるためのモロッコの真摯かつ信頼できる努力を歓迎します。
 
最後に、67年にわたる両国の友好のために、手を携えて歩んできた両国関係者の努力に改めて深い敬意を表するとともに、今後とも対話と協調を通じ、両国関係が更に発展していくことを祈念します。
 
駐モロッコ王国日本国大使 倉光秀彰