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外務大臣メッセージ

 
日本モロッコ外交関係樹立60周年 岸田大臣メッセージ

 
岸田文雄外務大臣

 

本年は,日本とモロッコ両国が外交関係を樹立して60周年の節目の年です。1956年以降,政府間及び民間レベルにおける数多くの出会い・交流を通じて,これまでに極めて良好な二国間関係が構築されてきたことを嬉しく思います。

とりわけ,1991年に我が国から皇太子殿下が御訪問され,2005年11月にモハメッド6世国王陛下を国賓としてお迎えしましたことは,両国関係上,大きな出来事となりました。

また,1967年以降これまでに1100名以上の日本人ボランティアがモロッコに派遣されるなど,両国間では,重層的な人的交流が実現しています。

最近数年の間に,中東・北アフリカ地域は,大きな変動の時代を経験しました。モロッコはその中において,モハメッド6世国王陛下の民主化促進のイニシアチブもあり,政治・経済・社会的に最も安定した国の一つとなっています。

モロッコには,1956年以前の段階でも,我が国のお茶や繊維製品などが輸出されており,両国間には,外交関係樹立以前から,経済的交流がありました。

モロッコの安定を反映して,現在では,経済関係はさらに強化されています。今日,数多くの日系企業がモロッコに進出しており,モロッコにおける民間部門最大の雇用主が日系企業であるなど,ウイン・ウインの関係を構築しています。我が国としては,既に良好な経済関係を更に強化するとともに,政治・社会・文化など多岐にわたる分野で,両国のパートナーシップ関係が一層強化されることを期待しています。

最後に,60年に亘る両国の友好のために,手を携えて歩んできた両国関係者の努力に改めて深い敬意を表するとともに,今後とも対話と協調を通じ,両国関係が更に発展していくことを祈念します。

平成28年6月

日本国外務大臣

岸田 文雄